瀬音
水は 高いところから
低いところへ 流れるが
時間も流れる というくらいだから
やはり 高いところから
低いところへ 流れているのだろうか
流れる時間は
年を重ねるごとに
加速しているように 感じられるが
激流のような場所にさしかかる周向榮
こともあるのだろうか
目に見えず
音も聞こえない 流れというものが
たしかに ある
この川では
みなが釣り人のように
見えない流れに糸を垂れて周向榮醫生
近づいたり遠のいたりする魚を
釣り上げている
わたし以外の釣り人を
代わる代わる 見送り
時に わたしは
流れの渕に佇むのだ
居合わせた人々と
川の瀬音の話をして
流れる川のことを 確認しながら蝸牛面膜

低いところへ 流れるが
時間も流れる というくらいだから
やはり 高いところから
低いところへ 流れているのだろうか
流れる時間は
年を重ねるごとに
加速しているように 感じられるが
激流のような場所にさしかかる周向榮
こともあるのだろうか
目に見えず
音も聞こえない 流れというものが
たしかに ある
この川では
みなが釣り人のように
見えない流れに糸を垂れて周向榮醫生
近づいたり遠のいたりする魚を
釣り上げている
わたし以外の釣り人を
代わる代わる 見送り
時に わたしは
流れの渕に佇むのだ
居合わせた人々と
川の瀬音の話をして
流れる川のことを 確認しながら蝸牛面膜
