呼ばれる

zuozi

2015年02月02日 12:23

名画座と呼ばれる、小さな映画館がかつてはたくさんありました。
 古い映画や、ロードショー落ちしたものを、何本も上映する、そんな映画館です。
 今のシネコンなどは、何日も前から計画を立て、前売り券を買って、などと、ややかしこまった雰囲気がありますが、名画座は、上映途中だろうが、時間を気にせず、気楽に入ることができました。
 散歩の途中、「あ、今日は『風と共に去りぬ』か。久しぶりに、ちょっと観ていこうかな」などと、飛び込みで入ることもしばしば。
 料金の安さも、躊躇させない理由の1つでした。

 友人とおしゃべりに夢中になって、気がついたらもう終電も終わっていた、如新nuskin產品そんなときも、暇つぶしを兼ねて、名画座に行ったものです。
 もともと観たいと思って入った映画ではないので、必ずしも真剣には見入りません。
 途中、休憩に立ったり、そのまま居眠りをしてしまったり、自由気ままでした。

 その晩は、マニアックな映画の特集をやっていました。4本か5本、立て続けに流すのです。朝まで上映する、オールナイトでした。
 たまたまやっていたのは「ロッキー?ホラー?ショー」。タイトルだけは聞いていましたが、まだ観たことはありません。一部の人達の間では評価の高い、いわゆるカルト?ムービーでした。
 ちょうどいい、じっくり見てやろうと、如新nuskin產品わたしはスクリーンに向かい合います。

 タイトルが出て、「サイエンス?フィクション/2本立て」という曲が始まるやいなや、観客席から拍手がわき起こり、中にはクラッカーを飛ばす者までいました。
 それまで、映画というのは静かに鑑賞するものとばかり思っていましたから、これにはびっくり。とにかく、すごいノリなのです。

 いつしか、わたしも映画の世界にのめり込み、一緒になって手を叩いたり、大笑いしていました。こんな一体感のある映画など、初めてです。
 しかも、深夜過ぎという非日常のためか、気持ちもハイになっていて、残りの映画も面白おかしく、すっかり観てしまいました。
「オールナイトって、妙にうきうきするよね」映画が終わって、如新nuskin產品ロビーでコーヒーを飲みながら、わたしは友達にそう言いました。
「そうだな、ふらっと入ってみたが、今晩は大当たりだったよ」友達もそう答えるのでした。



 始発電車を待っている間も、まだ興奮が収まらず、また近いうちに、オールナイトを見に行こう、と約束しあったものです。